コロナでその重要性が再燃!? 感染症対策で忘れがちな手洗いの落とし穴

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染予防として、その重要性が再認識されている「手洗い」。厚生労働省からも、感染症対策の基本として「手洗い」の徹底が強調されており、正しいその手順が示されています。

出典:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593494.pdf

ある大学病院ではハンドケアを感染症対策と位置づけ、感染症対策チームが中心になって正しいハンドケア方法のセミナー等も実施されています。

しかし、手洗いの重要性が叫ばれる一方で軽視されがちなのが、間違った方法による手洗いや過度な手洗いが引き起こす「手荒れ」。

「感染症流行の季節になると、手荒れを訴える患者さんが目立ち始めます。患者さんに話を聞いてみると、熱いお湯を使用するなど間違った手洗いをしている方も。また、感染症対策に手洗いは重要だと思って手洗いの回数を増やす一方、ハンドケアに対する意識は低い方が多い印象です。感染症対策を徹底するためにも、正しい手洗いとハンドケア習慣を身につけましょう」と、ある皮膚科専門医は語っています。

▼ 手荒れしにくい手洗い法とは

1:ぬるま湯で洗い、こすりすぎない

高温だと皮脂を奪いすぎ、乾燥を招きます。

2:爪の周りや指の間などを忘れずにきちんと石けんで洗う

忘れがちな爪の周りや指の間も丁寧に洗いましょう。

3:ハンドドライヤーは使わない

ハンドドライヤーは指先を乾燥させすぎてしまう傾向にあります。

4:手洗い後、髪や服で手を拭かない

洗った後は清潔なタオルやハンカチで、すぐに水気を拭きましょう。

「手洗いだけでなく、手荒れ予防のために保湿剤を使ってハンドケアすることも重要です。ハンドケアをするときはハンドクリームの選び方、塗り方がポイント」と皮膚科専門医はアドバイスします。

▼ 手荒れ防止ハンドクリームのポイント

1:選び方

ハンドクリームに症状に合わせて選ぶことが重要です。ひびやあかぎれなどの手荒れがあり、冷えを感じる方には、ビタミンE配合のハンドクリームがおすすめ。水分や油分を補給する保湿効果に優れ、血行を改善します。

2:塗り方

・症状の改善効果を得るための、クリームを使う「タイミング」

おすすめは就寝前のハンドケアです。寝ながら集中ケアができ、翌朝しっとり感を実感できます。

・使い始めはクリームの「量」を意識。人差し指の第1関節1つ分が目安

人差し指第一関節分を両手に塗ります。症状が気になる部分は重ねづけを。就寝前には手袋を着用すれば、べたつきが気にならず、浸透も高まります。クリームを使い始めてから最初の3日は、使う量を意識することが大切です。

・ビタミン系ハンドクリームで「ハンドマッサージ」

同時にハンドマッサージを行うことも有効です。マッサージによって塗りムラがなくなり、ハンドクリームの効果をより実感できます。さらに末端の血流の改善に役立ち、冷えの予防にも。